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「ロボットに警備ができるのか?」 ビルサービス会社が挑戦した 警備ロボットの開発ストーリー

「ロボットに警備ができるのか?」 ビルサービス会社が挑戦した 警備ロボットの開発ストーリー

「ロボットに警備ができるのか?」

ビルサービス会社が挑戦した警備ロボットの開発ストーリー

2024年3月25日
大成株式会社
ニュースリリース資料picture_as_pdf

◆大成株式会社とは

大成株式会社(本社:名古屋市中区栄、代表取締役社長:加藤 憲博)は、清掃・設備管理・警備などのメンテナンスからプロパティマネジメント、さらには修善工事や改修工事などの建築業務や受付業務までをワンストップで提供。長年培われた総合的なファシリティ管理のノウハウを通じて、AIやロボティクスを活用した先進的な取り組みを積極的に行っている。ビル運営管理会社や建物オーナーなどに向けて、施設警備業務の一部を代替可能なアバター警備ロボット「ugo TSシリーズ」を2021年から提供。現在、12物件において17台の警備ロボットが警備員に代わって立哨業務および巡回業務の一部を担っている。

この記事では、アバター警備ロボット「ugo TSシリーズ」の開発秘話ついてお話します。

現代社会において、警備業界はますます人手不足の課題に直面しています。2023年12月の保安業の有効求人倍率は、16.33倍。このデータは、「求人・求職バランスシート(2023年 12月分)・東京労働局発表」によるものです。全体平均有効求人倍率1.27倍と比較して非常に高い倍率となっているように、警備業界では需要が高まっているにも関わらず、人手不足が深刻化しています。 この人手不足に対処するため、当社はビルサービスの枠組みにとらわれず、異なる領域のパートナーとタッグを組んだオープンイノベーションを推進し、警備ロボット「ugo」を導入することで、革新的な警備DXソリューションの開発に取り組むことにしました。

ビルサービスの会社がなぜロボットをつくったか

警備は立哨・深夜勤務など一定の体力を要する仕事です。今後、人手不足が進むと従来の人員体制を維持できなくなることも予想されます。人に代わって警備業務を行うロボットの導入はどうしても必要でした。しかし汎用ロボットでは必要な機能を持たせることができません。
そこでロボティクス企業のugo株式会社と共に、警備の経験やノウハウを詰め込んだアバター警備ロボット「ugo TSシリーズ」をつくり上げました。最新のAI技術とセンサーを搭載し、ビル内の監視・安全を確保するだけでなく、人に代わって業務を行うことで警備員の身体的なダメージを軽減できると考えたのです。
しかし、警備ロボット「ugo」の導入までには様々な苦労や挑戦がありました。

お客様からの不安の声や技術的問題も確かにあった。ただ、それがあったから開発が加速した。

実証実験を開始した初期は、多くの技術的な課題に追われました。センサー技術や自律走行の精度および導入環境の整備など、様々な課題に対して対処することは容易ではありませんでした。 さらに、お客様からは「警備が手抜きに見える」「ロボットで本当に代行できるのか」など不安視する意見が多く、警備ロボットが実際の現場で運用を行うためには、取引先や一般のユーザーのロボットに対する理解と信頼が欠かせません。デモンストレーションや実証実験を通じて、ロボットの性能や利点を実証し、導入に対する信頼を築く作業が欠かせませんでした。
初期実証実験では、ロボットの動作やセンサーの正確性、通信の安定性などによってエレベーターの操作がうまく機能しないことがありました。これらの問題を解決するために、試行錯誤を繰り返しました。
また、現場スタッフも様々な意見を持っていました。新しいテクノロジーの導入を歓迎し、仕事の効率が上がると期待する声がある一方で、ロボットが人の仕事を奪うのではないかと心配する者もいました。

人と警備ロボットの融合(「ugo」)

立哨業務をロボットが代行することで警備員の身体的疲労を軽減することができ、警備員はより専門的な任務や緊急対応に集中できるようになりました。また、人とロボットが連携することで、仕事の効率性が向上し、警備員は新たなスキルの習得の機会が増えました。 ロボットができない部分や人間の感性が必要な部分を補完し合うことで、より効果的な警備が可能であることが見えてきました。

警備員の実際の声

今回は、導入先である現場品川シーズンテラスの、統括副隊長にお話を伺いました。

Q:ugoが現場にいる場合といない場合、どのような違い、変化がありますか?

立哨業務をロボット代行できるようになったので、身体的な疲労が軽減しましたね。夜間巡回も今までは人が行っていましたが、「ugo」が対応することで、1名人員を削減することができました。「ugo」はエレベーター移動ができるので階段の上り下りが減って楽になりましたよ。

Q:実際、お客様の反応はどうですか?

私が立哨していると威圧感がありますが、「ugo」は親しみやすいので、お客さんが直接喋りかけたり、子供に大人気で写真撮影をする方もいらっしゃいますね。

Q:ugoのここが素晴らしい!を教えてください。

「ugo」が有事の際に、自動音声で繰り返し警告を発することができるので、設備故障時や道案内を行うことが可能です。コミュニケーションが苦手な方でもugoを通じてお客様と会話ができるようになりました。また、「ugo」は自分でボタンを押してエレベーター移動することができるので、エレベーター連携などの初期費用を抑えることができます。

Q:ugoをもっとこのように活用できたらいいのにと思う部分があれば教えてください。

 AIカメラの機能が向上するともっと質の高い警備業務の代行ができるのではないかと思います。例えば、不審な行動から行動検知で注意を発したり、要注意人物を特定できるなどさらに機能面の向上を期待します。ビルの安全性向上だけでなく、現場スタッフの働きやすさも改善されて、持続可能な未来のビルメンテナンスが実現していきたいですね。

【アバターロボット“ugo TS シリーズ”特徴】

  「ugo」 は従来の単純なアバターロボットと完全自動化ロボット双方の利点を併せ持つ次世代型ハイブリッドアバター警備ロボットです。2本のアームと高さ調整により遠隔で様々な業務を行います。アームを使用することで、エレベーターのボタンを操作しフロア移動を可能としております。さらに、AIによる自律走行機能により、自動巡回を行うことができます。立哨や巡回など、施設警備における基本業務を警備員から警備ロボットに代替することで、警備業界の人手不足の解消や、省人化によるコスト削減に貢献します。

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